白バック覚え書き

ぷらなりあ(@himeyokobai)の日記。

クリアファイル作りました!~アリ編~

クリアファイルを7種作りました!すべて自身作なので是非買ってください!

https://x.com/himeyokobai/status/1781293588183466013

 

とある即売会に卓を出させていただけることになり、そのために何種か作った、という経緯。

 

せっかくなので各種の推しポイントについて解説していきます!

まずは一番の自信作、「アリ 働きアリ-女王」から

アリ 働きアリ-女王

 


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これは唯一の過去作の増刷。

昨年度の学園祭で50部を刷り、即日完売してしまったもの。

https://x.com/himeyokobai/status/1723663212644814874


ありがたいことに、DMでのリクエストも数件あり、今回増刷することに決めました。

 


 

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コンセプト?としては、働きアリと女王を両方撮影済みの種類から、なるべく多くの分類群からまんべんなく、かつオレンジから黒のグラデーションになるように、というもの。

 

こだわったポイントはなんといっても脚の角度、奥側の前脚が上がった瞬間を撮る、というもの


 

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アリの白バックは、容器をかぶせておけばとりあえず止まってくれるので、どんなものでもいいならごく簡単に撮れます。

 

しかし、この方法で撮ると、

  • 体が落ちている→影が濃く出てしまう
  • 触角を後ろに引いている

という非常にダサいものになってしまいます。

ダサいアリ白バック模式図

これを

個人的に理想的なアリ白バック模式図

こうしたい!


 

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個人的に理想的なアリ白バックを撮るために重要なポイントは、とにかく歩かせながら撮る!という一点のみです。

 

白背景の上を自由にありさんに歩いてもらい、それをいいタイミングで撮り、たくさん撮れたものから、奥側の脚が上がっているカットを探します。

 

たくさん撮っていれば1枚ぐらいいいタイミングのがだいたい混ざってますが、慣れてくるとありさんの歩くペースに合わせてタイミングがつかめるようになってきます。

 

例えば、「ハイ、ハイ、ハイ、ハイ、…」というタイミングで奥側の前脚が出るのが掴めれば、ミラーレスであればラグを考えて、奥の脚を出す半歩手前ぐらいの「、」のタイミングでシャッターを切ることを意識すれば、数枚でキめられるようになります


 

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あとは、なるべくありさんには白背景の板から出ずに歩いてもらいたいところ。

 

これは背景板を常にカメラを持つ手と逆の手で回転させ続けると、ありさんは円を描くように歩いてくれるので、長めにシャッターチャンスをつくれます。


 

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こんな感じで、撮影してきたものたちを並べました。

いくつかは分類群的なバランスで、まだ脚の角度が揃っていない過去作を仕方なく載せたものもありますが、これはご愛嬌。

 

種類的にはそこまで珍しいものは入れられていないですが、

  • アリノタカラを咥えたミツバアリ女王
  • 某港湾まで行って屋外で撮影したアルチン

は苦労したものかも。


 

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なんで種名を乗せないんだ、という声を何度かいただきましたが、白バックをたくさん並べたやつに文字を入れると9割5分ダサくなってしまうからです。

相当なセンスがある人じゃないと文字を入れた上でカッコよくデザインするなんてできません…

 

写真だと無理ゲーな3,4種以外は調べればわかるようになっていると思いますので是非調べてみてください!


 

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現在「雄アリー女王」版も鋭意制作中です!乞うご期待!

4×4ならもう出せる


 

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アリ編はこんな感じです。

 

明日以降?他のものについてもおすすめポイントを解説していくかもしれないし行かないかもしれません。

 

それでは!

 

 

白バック体勢統一論 ~オサムシ編~

正月の記事で「趣味に転換点が~」なんてカッコつけたこと書いてましたが、これは例の撮影チームとしてオサムシ、水昆、トビムシなどを担当させていただいた学研の図鑑の話。

まだ入手していない方、この記事を読む前に是非ご購入ください!


あんまり詳しい経緯を書くのも不粋かと思うのではしょりますが、簡単に言うと3年前?ぐらいにTwitterにアップしたオサムシ白バックまとめを丸山先生が見てくださっていて、スカウトしていただいた、という感じです

これも買えます!https://planaria-photo.booth.pm/items/1715247

始めはこの白バックまとめの写真をそのまま使う、という想定でしたがいろいろあって一新させていただくことになりました


オサムシを提供してくださった皆様、本当にありがとうございました!


撮り直していくにあたってこだわったのが体勢


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オサムシの見開きページをまるまる撮らせてもらえる、とのことで前々から意識はしていた虫の体勢を改めてこだわり尽くそう、と思いました


今回は学研の図鑑のオサムシ白バックでこだわった体勢の統一論について書いていきます

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まず前提としてオサムシ白バックはどのように撮っていたか

  • 背景はヤマザキ春のパン祭りのお皿
  • レンズはef-mの28mm純正マクロ
  • ストロボ、ディフューザーは旧セットの組み方(EXIMIA No.9参照)

EXMIA 東京農工大学昆虫研究会

という感じ

旧セットとかいうやつはよくわからなくていいですが、要するに他の甲虫とは背景素材もレンズもディフューザーも違うセットで撮ってました

これはもし図鑑制作の期間中に撮れないものがあったらオサムシ白バックまとめ時代の写真を使うために質感が変わらないようにするため


白バックの背景素材として一世を風靡していたヤマザキのお皿は被写体の反射が出やすい、という理由で今回は他の昆虫にはほとんど使われませんでしたが、オサムシの白バックにはなかなか便利なのです。


その理由としては

  • 平面ではなく深さがあるため放置しておいても逃げない
  • 適度のツルツル感がオサムシを最高の体勢で制止させる
  • オサムシは体を浮かせて制止するため被写体の反射を編集で容易に消せる

といった感じです。

被写体の反射を…
簡単に消せる!


今回の図鑑のオサムシ白バックのほとんどが実は15枚ほどを手持ちで深度合成をしているため、いい体勢でしばらく止まっててもらうことが重要になってきます。
一瞬同じ体勢になるだけではダメ。


そのいい体勢を誘導できるのがヤマザキのお皿のカーブの部分。

止まるまでかなりの時間がかかるものもいますが、お皿に放置しておいて止まってるな~というタイミングで深度合成をする、というようにして撮影していました。

1枚に数時間かけて撮っている、といろんなところで言ったりしてますが、これは深度合成してるせいですね、単写ならすぐです


ちなみに被写体の反射の例の写真も被写体の反射のぐにゃっと感から皿のカーブに止まっているのがわかりますね


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ここから本題、体勢についてのこだわりポイント


こだわっている、とはずっと偉そうに言ってますが、すべての写真がこの理想に到達できているわけではありません。

図鑑掲載写真でも全然このポイントまもれてなくね?みたいなのいくつかありますがあんまり突っ込まないでください()

例として掲載写真での失敗点も書いていきますが、図鑑のネガキャンになるとして怒られたらすぐ消します

  1. 体を浮かせていて、頭をあげている。触角は前に出している

これは大前提。


白バック写真の重要なコンセプトである"生きてる感"は"歩いている感"から醸し出させるものだと考えています。

他の甲虫はだいたい歩いているところを撮影するようにしていますが、オサムシは深度合成をしたいという謎のこだわりをいれてしまったため実際に歩いているところを撮るわけにはいきません。

歩いているところを撮影したクリサキテントウ。こういうやつらは歩いているところを撮らないと頭がいい感じに出ません

歩いているところを撮るわけにはいきませんが、"歩いている途中に止まった"感じのものは撮ることができます。
これを狙います


触角を後ろに下げている、頭があがっていない写真は正直〆てからでも撮れる感じになってしまうのであんまり好きじゃないですね

生きてるけど死んでるように見えるオシマルリ。雑編集。ちゃんとした写真は是非図鑑の方で!


しかし、触角をシャキッと前に出していれば生きてる感が出るというのはあって、なかなか体を浮かせてくれないやつは妥協したことがあるというのも事実...。

図鑑掲載のオオルリオサムシ基亜種がそんな感じ。


こういうときは影を薄めに編集するとちょっと体浮かせてる感が出せます。
影わけ編集の記事参照。


触角が後ろに向いていたり頭を下に下げてしまっていたら、つんつんして歩かせればまたいつかいい体勢で止まってくれるときがきます。何時間かかるかはわかりませんが


触角の角度が悪いな~と思ったら、そぉーっとピンセットかなんかで寄せてあげれば前に向けてあげることができます。

図鑑掲載のヒメオサムシはもうちょい前に出してあげるべきだった。

  1. 前・後脚の角度

オサムシページをパッと見ていただくと、左上がり、30~40°ほどの斜めの線が見えるような印象を受けると思います。

これは手前の後脚の角度を意識して揃えたため。

こんなイメージ


オサムシは後脚が非常に長くて目立つため、これがあっちこっちに向いてしまっているとかなりバラバラの印象を受けてしまうのではないかな?と思い、手前の後脚はかなり徹底して揃えました。


前脚は姿勢の浮いている感に関わってきます。

奥の前脚を前に出しすぎているとべたっと体を落としている感じになってしまうのでここは80~100°ぐらいに曲げているのがちょうどいいのかな?と思っています


不思議なのが中脚。
ここは前に向いたり後ろに向いたり写真によってまちまちですが、体勢のバラバラ感は出ていません。


おそらく前脚後脚を結んだ線の×が統一されていればあまり気にしなくてよい、という感じだと思います。

フセツがこんな感じの直線で結べるときれいに見える。たぶん。
ちょっとおどけたような体勢でも直線で結べれば安定して見える。たぶん。

図鑑掲載のセスジアカガネオサムシは奥の後脚フセツをもうちょい角度をつけるともっと体を浮かせてる感が出たはず。クロオサムシは奥の前脚フセツをもうちょい前に向けてあげるとバランスよく見えたはず。


ヤマザキのお皿はツルツルしているので、爪楊枝かなんかで爪をひっかけて動かす、というようにすれば静止しているオサムシを刺激せずに脚の角度は簡単に揃えることができます。参考までに。

  1. 60~80°の撮影角度

図鑑としての指定された撮影角度が60~80°ぐらい、とのことだったのでそれぐらいの角度で撮りました


これがなかなか難しく、オサムシ白バックまとめを見るとわかるように今まで45°ぐらいで撮ってきたという癖が深い角度での撮影を邪魔してきました

この癖を取っ払おうとなるべく上から、なるべく上から、と意識して撮っているとだんだんほぼ真上、ぐらいの角度になってきてしまいました。

上からアングルすぎるやつ


迷走はしましたがだんだんちょうどいい角度で撮れるようになってきたと思います。


裏技として、GIMPの遠近法ツールを使うと若干角度感を変えられます。掲載写真でもいくつかいじってると思います()


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大きく3つポイントを書いてきました。


体勢は虫次第だろ、と思っていた時期もありましたが、結論いい体勢は作れます

爪楊枝やピンセットで脚や触角を揃えてもらえばいいし、同じ体勢になるまで何カットも撮ればいい。


同じ体勢で撮った白バックを並べたときはなんとも言えない気持ちよさがあります。

いつかぼかしなしで出していきたい…!


皆さんも是非好きな分類群を同じ体勢で撮り集めて並べていきましょう!


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後日談?というか余談ですが、母親が友人に図鑑をプレゼントして、オサムシページを紹介したら、「標本を整形して撮ってるんじゃないの?生きてるのをこんなに揃えて撮れるなんてあり得ない!」と言われたそうです

めちゃくちゃ嬉しいけど冷静に考えたら"生きた"というコンセプトを失っているのでは...?
次なる目標は”躍動感”


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定期的にオサムシ白バック新作もツイートしていきたいですね


オサムシ編、として今回は書いたけど次は何編がいいだろう?

アリかハマトビムシかな、どうせ書くの半年後とかになるけど

2022年、今年の抱負!

あけましておめでとうございます。

本年もよろしくお願いいたします。

 

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紅まどんなをブランデーでぐっちゃぐっちゃしながら去年拾ったミズウオの除肉をしつつ駄文を書き連ねています。文字通り酒のさかな

ブランデー×紅まどんなはマジでうまいのでオススメ

ブランデー×紅まどんなでしか摂取できない栄養がある。

 

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2022年ももう1週間が経過、早いものです

人間は歳を取るにつれて体感時間が短くなってくる、みたいな話をよく耳にしますがほんとにそうなんだなあという感じ。悲しい

 

さっそくコロナも増えてきていろんなお気持ち表明が飛び交っていますが俺は普通にどうせ増えるなら試験が全部オンラインになってくれるとありがたいなあというお気持ち。不謹慎は承知。

ここにきて「ネット上でお気持ち表明はしない」という昨年の目標をさっそくぶっ壊せていい気分

 

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いろいろ趣味に関して転換点があった昨年ですが、まずは大前提の目標…

 

  • 大学生活をちゃんと送る

ちゃんと送る、とはうぇいうぇいエンジョイするという意味ではなく授業をちゃんと受けて単位を落とさず、研究もちゃんとやろう、という意味。

5年にもなるともうエンジョイできるなんて思っていません…、ワイワイきゃっきゃした大学生活を送りたい人生だった。

 

授業やらテストやらでそこそこ辛かった4年に研究も加わってくるとなると、かなりつらそう。

去年は試験数週間前までは週末は採集行ったり、平日も写真撮ったり編集したりして時間を潰していたけどそういう時間が無くなっちゃうのは正直辛い。

 

まあ1,2年ぐらいは耐えろという感じだと思うので趣味に逃避せずやるべきことはやろう、ととりあえず年始なので言っておく。

毎年今年はきつい、今年はきついといいつつ4年までやってこれた気がするのでどうせ5年もなんとかなるでしょう、という気持ちは、若干、ある、

 

  • 昼寝をしない

2021年はなんかめっちゃ昼寝してた気がします。

昼寝?午後の作業効率あがるっていうからいいじゃん、と思う方が多いかもしれないですが、去年の自分は度を越した昼寝をすることで生活習慣ぶち壊し、みたいな感じでした。

例えば16時に大学から帰ってきて19時まで昼寝、3時間の昼寝のせいで寝れずに夜更かし、3時過ぎまで起きていて翌日6時起きで大学、案の定3時間睡眠で1日起きていられるわけもなくその日も3時間以上昼寝…みたいな生活。

 

分割睡眠なので作業効率も落ち、かなり時間を無駄にした感じ。

よって今年はなるべく昼寝をしない、移動の電車内睡眠で我慢することを目標にしたいと思っています。

 

たぶん無理

 

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ここからが本目標、というか趣味に関して

  • 溜まった写真を何とかする

昨年末、友人がブログを開設しました。

潮間帯スタッカー! (intertidal-stacker.blogspot.com)

写真のクオリティ、圧倒される情報量、ヤバい。

 

氏はお互い大学1年の時に自分がカメラを勧めて買わせたのですが、なんかもうこのあたりの分類群の黒バックは勝てんな…という感じ。上達が早い

論文しっかり集めて同定とかしててえらい。自分はきれいな、かっこいい写真が撮れればそれでいいや、と思ってしまうタイプの生き物屋なのでこの方向性は尊敬。

 

このブログを見て「俺もこんなサイト作りたい…!!!」となってしまいました、あれを見たら誰でもそうなるでしょう…

 

しかし、21年生きてきて最近「自分は圧倒的に何かを整理する能力がない」と気づいた。やっと気づいた。

 

なんどか写真をいれたサイトを作ったことがあったが、1カ月も続かず、写真メインでやってるなら場所やら分類群やらでフォルダわけぐらいしろとよく言われるが、なんかそういうことをせずに「虫 写真」みたいな名前のファイルに全部詰め込んでここまで来てしまった。

 

ここまできてしまうともう過去のものは膨大すぎて手に負えない。

よって、過去のものはとりあえず置いておくとして、今年からは撮ったものをその日・その週のうちにフォルダわけしていくということを心掛けていきたいと思います!

 

こんなに素晴らしいブログに並ぶのは無理だとしても、とりあえず分けておけばいつかなにかの役に立つときが来ると信じてる。

 

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  • オリジナルな写真を目指す

自分は割とTwitterやらネットやらで見かけた写真で「これ自分でも撮ってみたい!」と思ったやつを真似して再現してみる、みたいな撮り方をずっとしてきたような気がする。

パクった方申し訳ないです。

このことがいいことなのか悪いことなのかはわからないけど、いつまでもパクってるだけじゃ成長しないなとは思う。

 

「うわ、この写真いいなあ、○○さんっぽいなあ」みたいなことをTwitterを見ているとよく思うけど、自分にもなんかそういうのが欲しい。

昨年末に写真を並べてまとめ画像的なやつを作ったがなんかまとまりがないというか定まっていないというかそういう感じだったので、写真の雰囲気を安定させることを目標にしていきたい。

 

今までなんとなく意識してきたのは体勢を揃えること。特に白バック黒バック。

今見るとかなり未熟な作品だけど、過去に投げたオサムシの白バックまとめは体勢を揃えることでいい印象を与えられたんじゃないかと思ってる。

https://twitter.com/himeyokobai/status/1202521714476773376?s=20

 

”いい体勢”はやっぱり自分のなかで譲れない点ではあるのでここを極めていけばより自分らしさを出していけるんじゃないかと思っては、いる。

 

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  • 高解像度!高解像度!高解像度!

解像度は正義。これは課金しかない。

お金欲しい。

 

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  • 立体感を追求する

去年までは脳死で光を回すことだけ考えて写真を撮ってきました。

光をしっかりまわすときれいには写りますが、平面的な印象を与えます。

 

これを改善したい!と思ったのが去年の11月。

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いつまでもらくらくディフューザー方式ではだめだ、と思い若干ディフューズしない光を入れることで立体感を出す撮り方を意識し始めました。

 

今年はこれを甲虫の標本写真とかでも取り入れていきたい。

でも結局バキバキに光をまわした写真の方が好きだったりするかも…

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  • ブログの下書き記事を完成させる

今3つの下書き記事が溜まっています

  1. 中華製エクステンションチューブのレビュー

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  2. 0.5mmのダニの白バック撮影・編集法

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  3. 最近個人的にアツい黒バック編集法

の3本です。

これはまあなんか全部甘い点があるなあ、と思って下書きで止めている感じなので検証し直すしか公開にこじつける手は無いのですがやる暇がない…。

 

やる暇がない、これが問題。この言い訳が問題。

暇はあるんだけどその暇を埋める暇つぶしが無駄すぎる、というのが2021年の反省点な気がする。よくわかんない過去の標本を深度合成とかしてる時間を有効に活用するべきなんだと思う。

 

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「昼寝をしない」「ブログの更新」など、結局は「時間の有効活用」につながります。

なんかすべてのことに言えそうなので2022年の目標は

時間の有効活用

に決定しました!

 

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あれ、こんなブログ書いてる時間あったら授業スライド1周はできたな…

再来週ぐらいからは地獄のテスト習慣、来週から本気出す。

ケシカタビロアメンボの黒バック深度合成について書こうとしたけど…

ブログモチベが高いです

 

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今回はTwitterにちょくちょくあげていたアメンボの黒バック深度合成の編集法について書こうと思います。

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マダラケシカタビロアメンボ

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ガリアメンボ

大型のものはそんなに難しくないので今回はケシカタビロアメンボを例に紹介していきます。

 

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まず採集、これが一番ムズイ。本土だとまだ4種しか見たことない 

魅力的な被写体としてアメンボを集めてるだけなので一向に詳しくもならない

 

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おおまかな手順としては

  1. 撮影
  2. ソフトでの深度合成
  3. パーツごとに手動で合成
  4. 黒抜き編集

となります。

 

撮影については今回は省略。

省略というよりやっていることが脳筋パワープレイなので書くことがない、という感じです。

 

簡単に書くと

  • シャーレにケシカタを浮かせて、下に黒い布(ハイミロンなど)を敷く。もしくは底を黒く塗った容器に入れる。話題の真っ黒塗料、黒色無双で塗るとかなり良かった。水の厚さ分があるのでそこまでちゃんと黒いものでなくてもおそらく黒く潰せる

  • 両側、もしくは上からストロボを当てる。いつもの生態写真の組み方で試してもうまくいったので、水の厚さ分がちゃんと機能してくれるようになるべく背景に光が当たらないようにすればここはなんでもいいはず。ディフューズはしっかり。
  • あとはカメラを手で上下させて深度合成のセットをいくつも作る意識で何枚も撮る。ピコピコ歩いてるケシカタちゃんが止まった瞬間を狙う。

といった感じです。とにかくたくさん撮れば何枚かはちゃんとしたカットがあるはず。

 

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1、撮影した写真から深度合成のセットを選択し、ソフトで深度合成

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圧巻

今回はファイル名から計算して387枚、ピンボケのものを消して159枚撮影しました。

正直無駄ですが、念のため。

 

ここからちゃんと上から下までピントが合っている一連のセットを探します。

撮影の際に深度合成のセットを作る意識で、と書いたのはこのため。

 

深度合成には有料ソフトの「Zerene Stacker」を使用しました。

有料ですがマジおすすめ。

グソクムシの記事で使っていたCZPは動く被写体にはよわよわなので手持ち深度合成するにはZerene は必須です。

有料ですが。

 

学割(?)的なのがあるので学生なら安く買えます。

買い切りなのもありがたいところ。

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PMaxで合成。Zerene の使い方は誰かが説明してくれているはず…

今回はなんか割と止まってくれる個体だったので何セットも使えそうなのがありましたが、明るさ、角度も考慮して3946~3953の8枚のセットを使いました。

 

合成した写真を以下便宜上”核写真”と呼びます。

 

2、深度合成したものをGIMPにインポート、ピントの合っていないパーツを確認

Zerene で合成した核写真を保存、GIMPにインポートします。

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あれ…

なんと、ピントが合っていないパーツがありませんでした!

止まってくれた優良個体かつ撮影技術の向上が原因です()

 

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普段ならここから核写真のピントが合ってない部分に大量のストックからそのパーツにピントの合っている部分を切り取り、貼り付け、という作業を行っていきます。

大量の写真を撮影したのはこのため。

 

正直メインの書きたかった作業はここなので悲しい。

またいつか初見ケシカタが見つけられれば書きたいと思います。

 

ちなみに冒頭にあげたマダラケシカタビロアメンボのメスのレイヤーはこんな感じになっています

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下から

核写真

背面

大まかな脚

フセツ

以下たいせつ、けいせつ、ふせつ、触角など…

 

というような感じになっています。

撮ったのはだいぶ前ですがレイヤーから苦労が見られます。

 

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この後の操作をまとめて書いていくと…

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以前撮った長翅の写真をガイドレイヤーとして重ねる

これは角度を統一するため。並べたい写真を編集するときには大切。

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ガイドレイヤーを半透明にし、メインのレイヤーを回転させて角度を揃える

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回転させたもの

あとは通常の黒抜き作業

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トリミング

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爆上げ、撮影時でほぼしっかり黒抜きできていました

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黒塗りして明るさ編集

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完成!

 

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ただ深度合成して黒抜きするだけの記事になってしまいました。

またいつか、いつか必ず切り貼りの部分を記事にしていきたいです。

 

それでは。



美しい影の捏造法

1年以上ぶりの更新。

広告が出始めちゃったのでとりあえずなんか書きます

 

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さっそく本題。

いろんな人が言っている(?)ように、白バック写真でメインとなってくるのは影の美しさ、だと思っています。

 

美しいな、と思う影の条件を挙げると以下のようになります。

  1. 濃い部分から薄い部分への滑らかなグラデーションがある
  2. 1.の影のスタートの”濃い部分”は濃すぎず薄すぎない
  3. 影に彩度が無い、もしくは少ない

 

このような影はだいたいの虫ではディフューザーをしっかり使えば普通に出せるものですが、どうしても難しい分類群がありました。

 

そう、「」です。

 

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蛾は翅が透けるため、翅の色がもろ影についてしまうことが多いなと思っています。

特に鮮やかな色彩の蛾で顕著です。

そしてなぜが影の境界がしっかり出てしまうことが多い…、これは自分の技術的な落ち度だと思いますが。

 

今回はコシタベニヒトリの写真を用いて色のついた影の彩度を下げ、影の境界を滑らかにする捏造法を書いていきます。

 

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発想としてはシンプルなもので、

「影と被写体を分け、影の部分だけ明るくして彩度を下げる」

というだけです。

 

はじめは切り取りツールでなんとかならないかな~といろいろ試していましたが、やはり「切り取った感」がどうしても出てしまいます。

 

そこで思いついたのが影だけを残す方法。

 

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1、適当な写真をGIMPにインポート

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今回はこんな感じの写真から編集していきます。

適当、といってもある程度編集できそうな範囲だな、ぐらいの写真にしましょう。

 

2、おおまかに周りを消し、ある程度白く飛ばす

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いらない部分を塗りつぶして白くしちゃいます。

 

上と下でかなり明るさが違うので、下の明るさで白く飛ばすと上がオーバーに明るくなってしまうと思われます。

このため、一度上で白く飛ばしておきます。

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飛ばした後の暗くしてのチェック。

上のほうの翅の周囲は完全に白く飛ばせていることがわかる。

 

このあと、レイヤーを複製し、一番下の影のところで白く飛ばします。

この理由は手順”6”で。

 

3、影をチェック、ぼかす

影の部分を拡大してチェックしてみる。

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だいぶ汚い

 

これを修復ブラシを使ってぼかしていく。

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ぼかしたもの

ぼかしたものを暗くして確認


これで美しいなと思う影の条件、「濃い部分から薄い部分への滑らかなグラデーションがある」をクリアできた。

しかし、影はかなりしっかりしたオレンジ色になってしまっていることがわかる。

次の工程からは、これを改善していく。

 

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ここまで簡単に書いてきたが、暗くしてチェック???修復ブラシ???となるかもしれない。

このあたりについては「東京農工大学昆虫研究会 会誌 "EXIMIA No.9"」に詳しく書いてあるのでぜひご購入ください!!!

EXMIA 東京農工大学昆虫研究会 (fc2web.com)

 

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宣伝はここまでにして、ここからは初出しの編集法。

 

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4、レイヤーを複製し、いい感じの影を作る

トーンカーブをいじって、影を薄くする。

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参考程度に。写真によっていじり方はかわります

いい感じの薄さになったら、彩度を下げる。

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毎回だいたい-70ぐらいにしてる

これで影の部分はきれいになった。

 

5、被写体部分を消す

消しゴムツールを用いて、被写体部分を消していく。

まずはおおまかに…

消したところから下のレイヤー(被写体レイヤー)が現れていく。

 

影と被写体の境は丁寧に消していく。

大まかに消してから

丁寧に

このときおすすめなのは楕円の消しゴム

長辺はぼかし弱く、短辺はぼかし強く出せるのが強い

 

脚など、細かい部分は「全部消す→復元」でやる。

周りを消してから復元

GIMPの「逆消ゴム」というツールを使います。

復元したものは撮ってなかった。

6、上半分を暗く

上から

  1. 影レイヤー
  2. 下半分で白く飛ばしたレイヤー
  3. 上半分で白く飛ばしたレイヤー
  4. 予備

となっているので

下半分で飛ばしたレイヤーは上半分が明るすぎになっているので消す。

レイヤーでしかスクショしてない…


このときなるべく柔らかいブラシで消していくことが大切です。

明るさの境を不自然にならないよう見せることができます。

 

この操作によって被写体の上の部分、被写体の下の部分、影の3層構成の写真となります。

 

7、可視部分をレイヤーに。調整。

「可視部分をレイヤーに」で、3層を1層にします。

美しい影

暗くして確認しても美しい

この後、いつも通りゴミ取り、トーンカーブで明るさ調整をする。これもEXIMIAに書いてあります。

 

8、完成!

完成!

色合いなどを軽く整えて完成です。よくできました

 

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いろいろとばして書いてしまいましたがなんとなくわかっていただけましたでしょうか。

 

以下なんとなく意識しているコツ

  • レイヤーをちょこちょこ分けて各段階での明るさをしっかり保存しておくこと。明るくさせすぎちゃったな、となったときに簡単に元の明るさに戻していくことができます。
  • 消しゴムの大きさ、柔らかさを丁寧に調整していくこと。消した感、不自然さを無くしていくことが大切です。
  • 脚などに細かい毛や刺が多い種はむずいのであきらめる

 

なんとなくこんな感じ、というやり方がわかればいろいろな編集ソフトで自分のやり方でアレンジしていけると思います。

 

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いろいろ書きたいことはあるのでどんどん更新していきたいと思います(フラグ)。

 

それでは。

 

黒バック編集法

お久しぶりです。

8か月ぶりぐらいの投稿です。

お金的なモチベがないとブログなんて続けていけない…。

いいね!でDMにAmazonギフトのコード送られて来い

 

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さっそく本題、黒バック写真の編集法についてです。

最近たまに編集法について聞かれることがあったのでまとめます。

今回は「編集法」なので「撮影法」はまたいずれ。

 

今回はCZPで深度合成したオオグソクムシの写真を例に説明していきます。

可愛いペットでした。一緒に飼ってた2匹はまだ元気だから普通に寿命だったのかな?と思っている。

 

今回も例によって優良ソフトのGIMPを使います。

有料ソフトなんて買えません。

 

1、写真をGIMPにインポートして回転・トリミング

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撮るときに完全にまっすぐに撮るのは不可能なのでここでしっかり回転させてまっすぐにします。

 

このとき、ガイド、選択ツールやトリミングツールなど、縦にまっすぐ線の出せるツールで確認しながら調整していくとよいです。

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自分はトリミングツールで確認しがち。ガイドを使うのが普通だと思うけどショートカットを使いこなせていない。

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こんな感じに。

 

2、レイヤーを複製、複製したレイヤーをめっちゃ明るく

レイヤーを複製して、複製したレイヤーの明るさをトーンカーブを用いて爆上げします。

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レイヤーを複製。下の重なってるマークみたいなの押すといけます

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トーンカーブで明るく。

これは背景黒塗りの作業のガイドとなります。
暗いまま黒塗り作業をしていくと必要なところまで消しちゃうからです。

 

明るさ爆上げした際、元写真が明るすぎたなって場合がよくあります。

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元写真が明るすぎて背景のハイミロンの繊維まではっきり見えちゃっている

こうなってしまった場合、「レベル」の「黒点を設定」を使って初めからある程度黒く飛ばしてしまいます。

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黒いペンみたいなマークでクリックしたところが完全に黒になる。いろんなところをクリックしてみてちょうどいい場所を探す。

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こんな感じ。

元写真と同じ明るさにしてみたとき、ハイミロンの質感などは全く見えなくなって編集が楽になった感が出てきた。

 

全黒バックこれをやってもいいんだけど結局細かいところの塗りつぶしはやらないといけない(後述)から極端に明るいとき以外は別にやらなくてもいいかなという感じ。

 

3、透明レイヤーの挿入、黒塗り

複製明るさ爆上げレイヤーの上に透明レイヤーを重ねます。

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クソペイントクオリティ

簡単にするとこんな感じになります。

この図は複製した段階で載せるべきだったのでは感はある。

黒塗り作業後、明るさ爆上げレイヤーを非表示にして完成!というわけです。

 

透明レイヤー追加後、まずはざっくり塗っていきます。

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だいぶ合成ズレ、ごみが目立つ。

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ざっくり塗り

全体をざっくり塗ったら細かいところを拡大して塗っていきます

f:id:UZUMUSHI:20200922213921p:plainf:id:UZUMUSHI:20200922213925p:plainこういう感じ。

 

もはやひたすら塗っていってくださいとしか言えない。

大まかに塗るときは固いブラシ(周囲がぼけてない丸とか四角)で、細かいところは柔らかいブラシ(周囲がぼけてるやつ)で塗るのがおすすめです。

 

たまに、「これ消していいのか?」みたいなところが出てきます。

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ももももってなってるところ

こういう部分はレイヤーボックスで爆上げレイヤーを非表示にして確認しつつ作業をしていきましょう。

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ここの「目」のマークをクリックすると非表示になる(画像は非表示にした状態)

爆上げレイヤーを非表示にすると「塗ってる黒塗りレイヤー」→「元写真」の順に見えるようになります。

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元写真が見えている状態

こうしてみると、爆上げレイヤーで見えていたももももっとした合成ズレは元写真ではほぼ確認できないようなものだとわかります。

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塗りつぶせ!

再度、爆上げレイヤーを表示し、塗りつぶしてしまいましょう。

 

この「非表示にして確認」は非常に重要な作業です。

細かい部分や毛などはちょくちょくこれで確認しながら塗りつぶしを進めていくとよいと思います。

 

4、非表示にして完成!

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塗り終わった!

全体が塗り終わったら爆上げレイヤーを非表示にして完成!…と言いたいところですが塗り漏れを確認しましょう。

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一見問題ないが…?

非表示にしたもの。

一見完璧に塗りつぶせているように見えますが、一応明るさをあげて確認してみましょう。

このときは、爆上げレイヤーは非表示のまま、元写真の明るさをあげるとわかりやすいです。

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あっ

ありました、塗り漏れ。

塗り漏れを探して、完全になくなったら完成です、やったね

 

・・・・・

 

この後に

1、ゴミとり

2、明るさの調整

3、陰影の調整

4、再度位置調整とトリミング

を行って、真の完成となります。

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完成したものがこちら

それぞれの作業は、

1、ゴミとり→言わずもがな

2、明るさの調整→言わずもがな

3、陰影の調整→ストロボの位置関係でどうしても「明るすぎる部分」と「暗すぎる部分」ができてしまう。これを「暗室」ツールで調整。こ子の写真では、左下を若干暗めに調整した。

4、再度位置調整とトリミング→作業してると余白が気に入らない感じになったりするので下に黒色レイヤーをいれて余白の調整

って感じです。

 

この辺の作業の手順については省略...

 

・・・・・

 

いつも通りざっくりとした説明になってしまいましたが、なにか疑問等あれば答えられる範囲で答えます。

 

 

またなにか書いていきたいけどどうせ半年後とかになりそう...

 

それでは。

お金がない人のお金がない人によるお金がない人のための深度合成

お久しぶりです。

最近なかなかブログを書こうと思える暇がないです。

暇はあるんですけどね

 

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昨日久々に深度合成にチャレンジしてみました。

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お金がないので当然微動ステージなんか買えません。

自動でパシャパシャやってくれるやつなんかも買えません。

お高いソフトも買えません。

 

でもこれくらいのものなら撮れます。

今回はそういう話です。

 

  ・・・・・

 

以下、

1、前提

2、セットの内容

3、撮って編集

の順で説明していきます。

 

・・・・・

 

1、前提

まず「何を撮るか」です。

微動ステージがないので正確な、細かい操作はできません。

いいカメラも使ってません。

よって小さいやつは撮れません。以上です。悲しいですね。

 

2、セットの内容

 さあおまちかねセット内容です。

カメラは外してあります。

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わかりにくいので色分けして順に説明していきます。

 

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逆にわかりにくい。

 

〇全体的なこと

土台はちっちゃい踏み台みたいなやつです。

リビングの一角でセットしました。

母親が歩くたびに「今撮ってんだからそぉっと歩いてよ!」と叫んでました。迷惑ですね。

 

カメラはなんでもいいと思います。

今回はCanon EOS M3で撮りました。レンズは純正のミラーレスのマクロのやつです。

本体は中古で30000円あれば買えます。だいぶ型落ちなので安い。

 

①ストロボ(

前も紹介したことがあると思いますが、Amazonで一個3000円で買えるやつです。

この前は2つで4800円で売ってました。最高ですね。

 

この激安中華ストロボにクリアファイルにコピー用紙を挟んだディフューザーを写真のようにくるっとくっつけます。

これを中央の標本を置く台の左右になんとかして固定します。

このときは片方は壁に吊るし、もう一方は兄のぐにぐに動くスマホスタンドを借りて挟みました。角度が調整出来て便利ですがクリップを固定するねじをぶっ壊して怒られました。

 

これで左右から柔らかい光が当てられるようになります。

これをカメラの内臓ストロボによるスレーブで発光させます。

 

②標本を載せる台(

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百均の半透明な小物入れに白い紙をひいています。

こうすると影が容器底にできるので写真に影が映りこみません。

 

上に載ってるのは標本を覆うディフューザーです。あとで説明します。

 

③三脚(

ここにカメラを下向きに固定します。

特筆する必要があったか、ってぐらい普通のことです。

 

④微動ステージの代用品(

おまちかね微動ステージです。

なんとカメラのレンズを使用してます。

 

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これを思いついたときは我ながら天才かと思いました。

今回の記事はこれがいいたかっただけみたいなとこもあります。

 

これをぐるぐると手動で動かしていくんですが、なめらかに動き、なんか微妙にメモリみたいなのついてるのでかなり使い勝手がいいです。

 

⑤リモコン(

リモコンなしで撮ってた頃もありますがシャッターきるときの手のブレがもろに伝わってしまうのでやっぱりあったほうがいいです。

純正は高いですが中華製の互換性のものがAmazonで送料込みで180円ぐらいで買えます。意味わかんないですね、中国。

 

 

以上、セット内容でした。

いろいろ代用できるものはあると思います。

 

3、撮って編集

台の上に標本を置いて撮ります。

 

さっき少し出てきた標本を覆うディフューザー、あれはコピー用紙で作りました。

形も写真の通り筒状に丸めて折っただけです。

なるべく標本に近くなるように縦横の幅を調整するとうまくいくと思います。

 

標本を囲んでいるディフューザーの上縁がカメラのレンズ(撮影してるほう)に当たるぐらいまで台を上げ、その状態で虫の一番低い部分にピントを合わせます。

その状態からレンズ(台の方)を回転させて下げていくことで複数枚のピントのずれた写真を撮っていきます。

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この写真のように、レンズの伸びしろが虫の厚さ分ぐらい無いと下げきれなくておしまいになっちゃいます。

 

コツはいちいち台から手を放すことです。

台への手の押さえつけが標本の位置のずれにつながります。

 

中間あたりの写真がこちらです

 

 

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無編集でもなるべく背景が白飛びするぐらいの設定で撮っています。

右下少し影できちゃってますが。

 

F値は小さすぎないほうがいいらしいです。

 

枚数は15枚~20枚になるようにしました。

脚は薄いので脚のあたりはなるべく台を細かく動かし、背面あたりはだいぶ大雑把にやりました。

 

 

撮れたら合成です。

無料のCombineZPを使います。

 

これは以下のサイトを参考にしてください。

https://sites.google.com/site/myrmekophilos/czm

めちゃくちゃ詳しく説明されているのでありがたい限りです。

 

合成したものがこちら

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これを編集していきます。そう、GIMPで。

 

1まずは写真をまっすぐにして、トリミングします。

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 結構重要です。パッと見の印象の問題ですね。

赤線が正中線になるように微妙に回転させました。

 

2、背景を飛ばす

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いつものようにまず大雑把にブラシで背景を消してから

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トーンカーブで飛ばします。

このへんは白バックのときと同じです。

 

3、ゴミとり

ここも白バックとおなじなので省略します。

 

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最後の方だいぶ端折りましたが完成です。

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十分ですね。

おまけ↓

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今回はたいした道具なくても深度合成撮れるよっていう話でした。簡易的なものだけどね。

結局なにが一番大事かって言われたら展足だと思います。

圧倒的に印象を決めます。左右のちょっとのずれでも恥ずかしく写っちゃいます。

上のアキクロも触角ずれてるの、恥ずかしいですね。

 

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話は変わりますがオサムシ白バックポスターの販売を始めました。

planaria-photo.booth.pm/items/1715247

2019年の集大成です。めっちゃお得です。

部屋に貼ってから永遠に眺めてます。

オサムシのある生活を是非。

 

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以上です。

ありがとうございました。